新型コロナウイルス感染症対策や、人手不足問題の対策として、『作業工程の効率化・自動化』をご検討されている 食品・医薬品 製造会社様も多くいらっしゃると思います。
昨今、あらゆる工程の自動化装置が開発され、現場の効率化が進んでいます。
では、装置への粉体原料の投入や、装置から装置へ粉体を運ぶ『原料の移動』においてはどうでしょうか。
「複雑な工程がある」、「装置を設置するスペースがない」等、自動化は難しいかもしれない…というお声をお聞きします。
しかし、人手による原料の移動・投入作業は重労働です。
身体への負担が大きく、腰痛や転倒事故を起こしてしまうリスクが高まります。
また、運んでいる最中や投入時に原料をこぼしてしまう可能性もあり、原料ロスを招いてしまいかねません。
近年、原料の輸送手段は多様化されています。
複雑な工程でも、スペースがなくても、その他様々な条件に対応できる輸送装置があることをご存じでしょうか?
そこで今回は、代表的な4つの『粉体輸送方法』の 特徴についてご紹介いたします。
皆様の現場にピッタリの搬送方式を選択できるヒントになれば、幸いです。
この記事はこんな方にオススメ!
・粉体の投入・搬送作業に労力が掛かっている
・粉体搬送の効率化に取り組みたいと考えている
・どんな種類の輸送方法があるか知りたい
何がある?粉体を次工程へ輸送する方法
例えばここに、前処理を終えた『粉体A』があるとします。
この『粉体A』を、次工程である『袋詰め』を行うための『充填包装機の充填口』へ投入する方法は、以下のような手段がございます。
4つの粉体輸送方法の特長
①アシストスーツを着用した人が、運んで投入する
作業者はアシストスーツを着用した上で、粉体を抱えて架台に登り、充填包装機の上から充填口へ投入します。
アシストスーツを着用することで、重労働の負担を減らすことができます。
一般的なアシストスーツは、最大で25Kg程度のアシスト力があり、着用することでほとんど重さを感じることなく、軽々と重量物を持ち上げることができるようになります。
そのため、女性やシニアの方にも作業を行っていただくことができます。
アシストスーツは自動化設備と比較し、安価で購入することができます。
また、作業者の身体に装着するだけで作業を開始できますので、作業スペースが制限されることはありません。
《 特長 》
・力のある男性だけでなく、女性やシニアの方を作業員として配置できる
・自動化装置の導入費ほど費用をかけずに採用できる
・設備の設置が不要のため、スペースを広く活用できる
②スクリューコンベアを使用し、自動で投入させる
ここから先にご紹介するのはすべて、自動化設備になります。
スクリューコンベアとは、らせん状の羽根を回転させることで、粉体を輸送するコンベアです。
原料に応じて最適なスクリュー羽根を選択できます。
また、スクリューの回転数によって、輸送速度を調整することができます。
水平方向だけでなく、傾斜方向への輸送も可能です。
長さは数10mまでのものが一般的で、スクリュー内で混合・攪拌しながら輸送できることが特徴です。
密閉式タイプであれば、外部からの異物混入を防ぐことができます。
《 特長 》
・搬送物に最適なスクリュー羽根を選択できるため、様々な製品の取扱いが可能
・混合・攪拌しながらの輸送が可能
・異物混入の防止
③バケットコンベアを使用し、自動で投入する
バケットコンベアとは、バケット(カゴ・バケツ)を、チェーンやベルト上に連続して取り付けているコンベアです。
バケットの中に粉体を投入し、上部へと輸送させます。
幅広い搬送物に対応しており、高所への垂直方向への輸送を得意とします。
バケットの内容積を一定に保つことができるため、定量的に次工程へ輸送できます。
また、バケットに入った粉体は、排出まで丁寧に搬送されるため、壊れやすい製品も原型を損なわずに輸送することができます。
《 特長 》
・垂直方向への輸送が得意である
・定量的に次工程に輸送できる
・壊れやすい製品も破砕することなく輸送できる
④バキュームコンベアを使用し、自動で投入させる
バキュームコンベアとは、真空を動力源とし、大気との差圧によって生まれる空気の流れによって粉体を運ぶコンベアです。
ドラム容器やホッパー等から、次工程の機械へと輸送できます。
バキュームコンベアの輸送配管として、フレキホースまたは鋼管を使用します。
そのため輸送経路を柔軟に設計でき、既存の作業スペースを確保したまま設置することが可能です。
また、外部からの異物混入(コンタミ)のリスクを抑えることもできます。
配管内には駆動体がないため、輸送途中に粉体が破砕する心配もありません。
洗浄も容易に行っていただけます。
《 特長 》
・自由度の高い輸送経路を設計できる
・異物混入の防止
・搬送物の破砕防止
・高い洗浄性
自社にマッチした粉体輸送方法を知ろう
このように、粉体の輸送手段は様々です。
各企業様の設置したい場所の環境や、お取り扱いの原料、設備のご予算に応じて、最適な設備は変わりますので、それぞれの輸送方法の特長をしっかりと理解した上で、自社にマッチした方法を採用しましょう。
現場改善にお取組みをする中で、「自社環境にも輸送機がフィットするか知りたい」、「こんな粉体も輸送できるのか?」など、お困りごとがありましたら、私たちがアドバイスさせていただきますので、いつでもご相談くださいませ。
製造現場の“省人化・省力化”のご相談はジェイピーネクストへ
弊社ではバキュームコンベアの他にも、様々な「製造現場の改善」ができる製品を、数多く取り揃えております。
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これまでに、製造現場の省人化・省力化・生産性の向上など、お客様と共に多くの課題を解決してきた私たちだからこそ、今できることを考え続けます。